マラウイの省庁まとめ(ころころ変わらないで、、!)
マラウイの省庁について!
今までかなりドメスティックな生活を日本で送ってきた身としては、ある人が「海外のある国に数年住んだ」という経歴を聞けば、『その人はその国の政治、文化、言語などなどすべてわかってるんだろー!』というイメージをしてました。
しかしふと自分を顧みると。半年マラウイに住んだのに、全然何も説明できない、、、!情けないので自分の脳内に刻み込むためにまとめます。
まずは日本の○○省について!
(政府広報オンラインより)
日本では大きな柱が変わることはあまりないと思います。あとググった時に出てくる情報の量、質がさすが、、先進国、、、(笑) 今は17セクションあります。
一方のマラウイの省庁。正式な日本語訳があるかどうか知らないので、自分で適当に訳をつけておきます。
The Government of the Republic of Malawi has the following Ministries:
- National Defence(国防省)
- Disaster and Relief Management, Public Events and Chairperson, Civil Service and Public Service Reform Commission(災害救援管理・公的イベント?議長?市民サービス・公的サービス改革委員会)
- Finance, Economic Planning and Development(財務・経済計画・開発省)
- Foreign Affairs and International Cooperation(外務・国際協力省)
- Labour, Youth ,Sports and Manpower Development(労働・青年・スポーツ・マンパワー開発省)
- Health(保健省)
- Gender, Children, Disability and Social Welfare(ジェンダー・子ども・障がい者・社会福祉省)
- Education, Science and Technology(教育・科学技術省)
- Justice and Constitutional Affairs(公正・法務省)
- Information,Communications Technology(情報・コミュニケーション技術省)
- Civic Education ,Culture and Community Development(市民教育・文化・コミュニティ開発省)
- Natural Resources, Energy and Mining(資源・エネルギー・鉱業省)
- Agriculture,Irrigation and Water Development(農業・灌漑・水開発省)
- Industry, Trade and Tourism(産業・通商・観光省)
- Lands, Housing and Urban Development(国土・家・都市開発省)
- Transport and Public Works(交通・公共工事省)
- Home Affairs and Internal Security(家庭・内部安全?省)
- Local Government and Rural Development(地方政府・地方開発省)
(Malawi Governmentホームページより)
国の機構としては、こんな構成になっています。わりところころ再編するらしく、少し古い資料を見ると全然違ったりして混乱します。今は18セクションです。これは日本と同じくらいですね。
赤くしたところは日本と違うなーと思えたところです。以下、3つコメント付します。
<外務・国際協力省>
これはいかにもマラウイらしいなーと思います。というのも、国家予算の40%を海外からの支援金で賄っているため、諸外国との関係は非常に重要です。街中でも国連、日本、国際NGOのマークを掲げた車や道具や布など、しょっちゅうみかけます。
IMFのレポートによると国民の50.7%が貧困ライン以下。国民からの税金はなかなか期待できないだろうし、日本のように国債発行したとしても信用の問題はあるし、国民は投資する余裕ないし、、難しいところです。さらに権力者の汚職で財源が消えていくとなれば、、
<市民教育・文化・コミュニティ開発省>
「コミュニティ開発」というワード自体、日本では耳慣れない言葉だと思います。少なくとも自分は協力隊に応募するまで知りませんでした。
こっちではメジャーな言葉で、「なんでマラウイ来たの?」「コミュニティ開発だよ」と答えるとマラウイ人もわかってくれます。マイクロファイナンス機関に勤める友人も、コミュニティ開発学部の卒業だと言っていました。
日本で言えば、地域おこしのようなイメージになるかと思いますが、状況は全く違う。日本の地方の問題は、高齢化が進み、働き手がいない、経済は縮小していく一方、それをどう盛り上げていくか、、、ってなところでしょう。
(地域おこしについてはこの本がおすすめです。)
一方マラウイの農村部では、家がかやぶきや木で壊れやすい、安定した収入源がない、識字率が低い、リーダーシップをとれる人がいない、貯蓄・投資などの基本的な知識がなくて無計画にお金つかっちゃう、栄養バランスだめだめ、、、などの問題が山積しています。それを改善するのがコミュニティ開発です。
家建築プロジェクトで政府が半額負担したり、村人に協力してもらって識字教室を開いたり、グループを作って新しい収入源(パン作りetc)を模索したり、家計簿のつけ方を教えたり。
協力隊のコミュニティ開発は無資格で応募できる職種、とよく言われますが、日本人なら当然のように知っているレベルの知識・経験を伝授するからだと思います。でもpoorest of the poorest(いっっちばん貧しい人)に直接リーチして、日本の学校で教えてもらったことや仕事で会得したことを伝える、とてもやりがいのある仕事やなーと感じています。
<農業・灌漑・水開発省>
農業にほぼほれることなく育ってきたので、灌漑というワードを覚えたのは中学の歴史授業だったかな、、メソポタミア文明で人工的な灌漑設備を作って収穫量激増!ってやつ。
なんと、マラウイでは今でも灌漑率たったの数%らしいです!「灌漑がないなら、ため池とかの水をくんでくるの?」と質問してしまった自分。(無知すぎて恥ずかしい。)いや、「灌漑がない」=「水路も池もない。降ってくる雨だけで作物育てる!」ってことです。
現地に来て初めて実感したけど、灌漑ってものすごいインパクトがあるんです。私の任地では、海外の支援で灌漑設備(超レア)をつくったところがありました。
そこでは乾季のまっただ中でも、メイズ(とうもろこし)が青々と茂っていました。
しかし灌漑のないほとんどのマラウイの畑では、雨の降らない時期は何にも育てていません。景色としても、ただの荒れ地(;;)農業に頼って生きているはずなのに、何も育ててない時期があるって、、なんだこの自然に左右されまくりな状況は、、、!とかなり驚きました。
ということで、国をあげて灌漑を普及しようとしている姿勢が見受けられます。
~~~
日々の生活の中では、マラウイを国としてのマクロな視点でみることがあまりないので、意識的に勉強していこうと思います。終わり。