海外飛び出すことになったブログ

やっと海外に住みはじめました。ミーハーな海外フリークがthinkとdoをこつこつ記録します。

70日間の目標をたてておく

4/12は目標管理のしかたの講座を受けたので、ちょっと具体的に書いておこうと思う。人生のロードマップとかは漠としすぎてわからんけど、さすがに70日程度の目標管理ができんとか人間失格になりかねんから頑張って試してみる。克己!

 

1. 英語力向上

 

4/12にスコアが返ってきたので追記。目標とするレベル感が以下。

EP test: 92 intermediate

現状 4+(Able to handle routine work, but will need some assistance in complex situations. Sometimes needs to ask for repetition or clarification, but can comprehend the gist of what is being said. Will have some difficulty with teaching assignment. Has a good grounding in grammer, but in speech often lacks accuracy, fluency and appropriateness.)

 

→target 3(Able to function efficiently as a field/office worker or as a teacher with relative ease, but may have occasional difficulty in a teaching assignment. Capable of discussion or explanation, especially in his/her area of specialization and fields in which he/she has particular interest, but inconsistent in use of appropriate forms or vocablary and sometimes needs assistance with complicated expressions.)

 

自己評価を各項目2こずつ上げる。(「語学能力自己評価表」にもとづく)

 

<聴く>

4(日常や職場での伝達の要旨はほぼ正確に理解できるが、複雑なことは繰り返し言ってもらう必要がある。)→2(大学の講義や広範囲な話題を十分に聴きとることができる。)

 

<話す>

5(日常の会話や活動分野については簡単な語彙を使って話すことができるが、適切な語彙の使用や流暢さには欠ける) →3(専門分野や興味のあることは、自由に話すことができる。討論や説明も可能である。複雑なことや抽象的な表現はまだ使いこなせない。)

 

<読む>

3(自分の分野の専門書や興味のある分野は容易に理解できる。しかし、複雑な表現を理解するには辞書が必要である。)→1(母語に近い能力で読むことができる。)

 

<書く>

4(文法の知識は十分に持っているが、長い複雑な表現になると使いこなすことができない。)→2(文法は十分な知識があり、正しく使いこなせる。報告書を独力で書くことができる。)

 

行動①vocabulary building

 一日5単語 × 70日 = 350語

主にクラスで習ったものから。

 

行動②newspaper

一日1記事 × 70日 = 70記事

英語で新聞読む習慣をつける。

 

 

2.技術力向上

本を10冊読む。うち1冊は開発論、1冊はボランティア論、1冊はマイクロファイナンス、1冊はアグリビジネス

任地での活動をそろそろ具体化したい。イメージしないとやーばーいー。英語のクラスでワークショップを5回する(現地での活動を想定したもの)ので、それにそって専門知識、かつその英語の言い回しも習得したい。

 

3.脱コミュ障

1日1人新しい人としゃべる × 70日 = 友達70人

これ一番しんどい。ああコミュ力 ああコミュ力よ コミュ力よ。

 

4.健康管理

4/10、体力テストをしたので現状と目標を記録。

<握力> 37kg →現状維持

<上体起こし>19回→23回

<長座体前屈>56.5cm →60cm

<反復横跳び>52回→現状維持

<20mシャトルラン>62回→現状維持

 

行動①寝る前毎日柔軟をする

行動②毎日何かしらの運動をする e.g. 20分ランニング、腹筋50回 

行動③でも睡眠時間6時間は確保する

 

数値目標たてとかんと、だれる。がんばろ!

念願の金沢文庫に行ってきた

羽田空港からの京急を利用すると、よく目にする地名ってありますよねー青砥とか天空橋とかどこか把握してないけど聞いたことあるなっていう。その中でもずーっと気になっていたのが「金沢文庫」。北条実時やん!教科書太字やん!実際どんなところなのか見てきましたー٩( 'ω' )و

 

場所は横浜駅よりもっと南で、羽田空港からは京急蒲田で乗り換えて南下します。住所は神奈川県横浜市金沢区。早い特急?で30分くらいです。

 

その道中、京急蒲田〜横浜までの区間の電車がすんごいスピードやなぁーと思ったら120km/hらしいです。そりゃ早い。

 

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金沢文庫は観光名所やと思ってたら、そんな案内板とか案内所とかなくて穏やかな住宅街っぽかったです(晴れた春の平日昼間ってこともあるかも)。

 

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こんな道を歩いて15分。少し坂があります。

 

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 称名寺(しょうみょうじ)が目印というか入り口になっています。このお寺は北条実時の創建で、北条氏の菩提寺です。金沢文庫的にもめっちゃ重要な役割を果たしました。

 

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ジャパンのチェリーブロッサムはほんまええわ〜

 

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空が青い(^∇^)

 

境内に入って横にそれると金沢文庫があります。今は神奈川県立の施設になっていて、図書の閲覧もできます。

 

称名寺にあった掲示いわく、

この一帯は「文庫ヶ谷(ぶんこがやつ)」と呼ばれていたので、中世の金沢文庫がこのあたりにあったものと推定されている。

金沢文庫は、北条実時•顕時•貞顕の金沢(かねさわ)北条氏三代によって収集された和漢の貴重書を納めた書庫であったが、元弘三年(1333)五月、鎌倉幕府滅亡によって主を失い、蔵書は称名寺が管理するところとなった。しかし金沢文庫本の大半は、室町幕府•上杉氏•小田原北条氏•豊臣秀次徳川家康•加賀前田家など、歴代の権力者によって外へ持ち出されてしまった。

 今は称名寺に伝わるものを中心に、図書館を構成してるらしいです。

 

企画展示は数百円くらいでみられますが、金沢文庫はやっぱ図書館やろ!!という思いから、図書館(無料)にいりびたりました。

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規模としてはこの一室だけでこぢんまりした印象です。蔵書は日本史、仏教郷土史あたりのみっちゃのみやけど、とにかく濃い(笑)新書とか文庫じゃなくて、でっかいシリーズ物が多いというのか、私なんかがふわっと読めるものは少なめでした。

 

結局『破戒と男色の仏教史』という新書を読みました。鎌倉仏教の話が多くて称名寺も北条も言及されてて、〈金沢文庫なうだよ!!!ここなうだよ!!!〉みたいな高揚感がありました(笑)

 

気になっていたところにやっと行けたという満足感を胸に帰宅。日本史苦手やけど、ちょこちょこ知識つけるぞ!(°▽°)

マラウイいる間の「税法上の居住地国」はどこ?日本?マラウイ?

実特法!

 

金融機関の人は2017年になってずいぶん耳慣れたもんやと思いますが、法律ってややこしくてぎゃーってなりますね。

 

なんでこれを考えるに至ったかというと、今加入しているアフラック医療保険マラウイいってる間も加入しつづけたいけどどーしたらええの?っていうのが発端です。コールセンターに電話したら丁寧にわかりやすく教えてくれました\( 'ω')/国内で有効なクレカなり引き落とし口座があったらおっけーだとの回答。プラス。「納税義務は日本からマラウイに変わりますか?変わるなら届出がいります。実特法の関係です」でた実特法!わからんから書面で送ってもらうことにしました。

 

送られてきた説明書類は、

「実特法」および「FATCA」に関するお客様へのお願い

あーね。FATCAね。アメリカは関係ないから今回は実特法ね。

 

まず、実特法とは。

各国居住者による海外の金融機関等を利用した脱税行為や租税回避行為を防止するために、日本を含むOECD加盟国では、非居住者の金融取引情報等を各国の税務当局間で交換するための国際ルールとして、「共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)」を策定しました。

日本もこれを遵守するため、実特法の改正によって国内法制化し、国内の金融機関に対して2017年1月1日以降、非居住者が日本の金融機関に保有する金融資産およびその取引情報等を収集し、国税庁に対して定期的に報告することを義務付けています。

これに従い、当社では、お客様が、対象となるお取引を行う際やお客様の納税義務等に関する状況が変化した場合等に、「届出書」のご提出をお願いしております。(Aflac資料)

わかりやすい、、!担当の人はほんまに勉強しまくって誰にでもわかるように噛み砕いてくれて、すごいなー( ;  ; )

 

そんな法律が2017年から施行されているので、「税法上の居住地国」が変更となった場合は、手続きがいるんですね〜

 

自分がそれに該当するか?

マラウイに稼ぎにいってる訳じゃないけどどうなんやろ?

 

今度はJICAに問い合わせてみました。

 

答えは、納税義務国は移転しなーい!

 

いろいろ前後しますが、青年海外協力隊で派遣されると、むこうでは生活費(月3万くらい)、日本国内では国内積立金(月4万くらい?)ってのが支給されます。あと帰国するタイミングで帰国手当(40万くらい?)を日本でもらえます。

 

その3万円について納税義務発生するんかなーと懸念してたんですが、

①公用旅券で行くと国際約束によって当地で納税義務発生しない!

②給与じゃなくて手当なので対象にならない!

 

①はなるほどーとなりました。「国際約束」とぐぐってみてもあんまりこれといったものがヒットしないんですが、外務省サイトとか有斐閣国際法雑誌がでてきます。国際法、条約、のようなもろもろの国同士のきめごと、と理解しとこう。

 

②なにかにつけて『手当であって給与ではない!』と強調されてて普段は「へー金もらえるならなんでもええわ感謝!」くらいのテンションなんですが、こんな感じで法律が絡んでくるとその性質は重要ですね。

 

ちなみに国内で受け取る月4万円と40万円の方も、日本の住民票をぬいて「非居住者」になるので非課税です。帰国手当は1年11ヶ月目の国内積立金と合算してもらえるみたいですが、任期短縮などのイレギュラーがない限り非居住者の身分のまま受け取ることになるので非課税です。

 

 日本でもマラウイでも納税義務がない、、なんかタックスヘイブン状態っぽくてびびりますが、そういうもんらしいです。(いや、しいて言えば日本なのか..?)

日本の非居住者になるってことはNISAの非課税の恩恵にもあずかれないし、マイナンバーも返納?みたいになるんかもやし、でも年末調整とかはJICAにしてもらうっぽいし、難しい。死ぬ(*´ω`*)

 

ここでつらつら書いたことは、私の理解が誤っているかも、個別具体的な話であって一般論ではないかも、なので信憑性ははてなです。ってのを最後に加えて終わりにしまーす。

IELTSの試験結果がくそぼろだったので克明に記録しておく。

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IELTSという25,000円くらいする英語のテストがあります。価格が一番強烈な印象を残しているので、私に一言で説明させるとこうなります。

 

要は、TOEFLみたいな感じで海外の大学や大学院に出願するときに必要なスコアです。ちなみにTOEFLも今の為替レートでいけば25,000円くらいです。この学校のこのコースなら最低何点、という基準があります。将来的に留学したいな..!という展望があるので日本にいるうちにと思って受けてみました。

 

25,000円を無駄にしない!と当初は意気込んでいたものの、「合否じゃなくてスコアでるだけやし!(鼻ほじ)」「ポテンシャルはかったろ!」とポジティブにだらけ始めるのにそう時間はかかりませんでした。

 

はい。もう言い訳たらたらなんですが、結果は、

Listening 6.0

Reading 6.5

Writing 6.0

Speaking 5.5

Overall 6.0

 

9.0が満点。大学院留学しようとすれば超ざっくり7.0は必要。6.0はTOEIC740〜820、英検準一級くらいに換算できるらしいです。TOEICは935、英検準1級もってる(1級は箸にも棒にもかからず撃沈)ので、まー妥当なんかな!でも情けない!自分のばかやろう!!

 

英語しばらくさわってなかったし問題形式も傾向も知らずに受けたので、これ以上は下がることないと思います。ポテンシャルをはかるという目論見通りです(ゴゴゴゴ)。こっからどう8.0くらいにもってくかってことが大事ー\( 'ω')/

 

※そういやDMM英会話は講師がスカイプ越しにゲームしたりチャットしたりで授業に集中してないという論外のことがめっちゃ多かったので早々にやめました(笑)

 

しかも8.0とか取ったとしてもあくまで出願に必要なスコアってだけで、そっから英語で講義聞いて論文書いてってなると当然さらに高度な英語が必要になる。こんなんでksみたいなスコアだしてる自分やっばい。クライシス。

 

〈対策〉

Home - allAfrica.comの記事を読んでまとめて意見書く

天下の東京外大の人が教えてくれた方法♡基本的やけど、昔天声人語や社説で同じことをしてたのを考えると、地道な努力がきっと語学力向上につながる!

 

マラウイで英語漬けになる

 

あんまつらつら挙げても実行せんと意味ないから実質①だけ!4月からは2ヶ月半の語学訓練が始まるので、それもがんばる(^O^)

 

こないだ京大に編入したがってた友達がTOEFL3回受けて、みるみる目標スコアに到達して編入試験も合格!ってのを目の当たりにしました。やっぱ努力する人はかっこいい。私もせめて自分が恥ずかしくないくらいには頑張って生きようと思いましたᕦ(ò_óˇ)ᕤふぁいっ

Book Review『縮充する日本』

 

 

好き度: ★★★☆☆

 

これも平田オリザさん『下り坂をそろそろと下る』を勧めてくれたのと同じ教授に勧められ、ジャンルも同じです。

 

新書やのに分厚くて高い(◞‸◟)

 

まちづくり、政治・行政、マーケティング、芸術、福祉、教育など、いろんな分野で参加型になってる/なってくよねという話。

 

以下ひたすらメモ。

 

二十一世紀の参加の潮流には滅私奉公的な匂いがしない。興味のある分野を自ら選択し、主体的に参加する人たちが増えている。有り体に言えば、「楽しい」から参加しているのである。(P.35)

こりゃ栃木のアジア学院で感じたことそのまま!

 

住民の参加がなく、人口増加と経済成長を前提に整備されたまちは、縮充すべき時代を迎えたときに住民が途方に暮れる事態を招く。「このままではいけない」と、誰もが肌で感じていながら、「自分たちの知恵と力でなんとかしよう」という発想にはなかなか行き着かない。そうなると、住民は役所に依存し、役所は国に依存するという構図から抜け出すことができなくなる。(P.90)

確かに公との関係でいくと、住民市民県民国民がお客さんな感じあるよなー。すぐ行政ディスるけど自分は何も動かん的な。

 

ゼロを一にするのは、しくみのないところで新たな活動を始めるNPOの仕事。一を一〇にするのは理論武装をして一般化する学者の仕事。それを事業にして収益を上げる五〇までは企業でもやれる。収益につながらない部分も含めてすべてに適用できる一〇〇にするのが行政の仕事。(P.93)

厚生労働省事務次官村木厚子さんの言葉らしい。かっこいー!

 

 

都市化の中で「個」の時代が進み、農村のしがらみから解き放たれる=生活者から消費者へ。当事者から傍観者へ。

お気に入りのブランドを持ち、ぜいたくなものを食べ、自分では豊かな生活を手に入れたつもりでも、そこに対して誰からの反応もなけれは、自由も豊かさも自己満足でしかなくなる。(P.204)

 

1995年は阪神淡路大震災が起きてボランティア元年と言われます。

「お金で課題を解決してきた人なら、義援金や物資を送ればいいと考えるだろう。そうではなく、被災地に入って自ら体を動かし、汗を流してボランティア活動に協力した人たちの心が欲していたのは、被災者からの「ありがとう」という反応ではなかっただろうか。」

 

2004〜ミクシィ、2008〜Facebook。いいねは参加機会欠乏症の妙薬。

 

マーケティング業界では、AIDMAに代わるインターネット時代の法則として1995年に「AISAS」が提唱されていた。Attention→Interest→Search(検索)→Action→Share(共有)→Attention...と循環する購買行動の特徴は、「検索」と「共有」という段階を経ていることだ。(p.229)

価格ドットコムや@コスメなどのサイトで検索、ツイッターで拡散、みたいな。

 

まとめられない。理解が深まってない。少なくとも「レビュー」ではないな。むー。

Book Review『怖い絵』

 

怖い絵<怖い絵> (角川文庫)

怖い絵<怖い絵> (角川文庫)

 

 好き度: ★★★☆☆

 

ジャケ買いしかけましたが親が楽天koboで購入していたのでipadを拝借し、初めて電子書籍を完読しました。ーーやっぱり電子書籍苦手!(※この絵は電子書籍版には載せられません、ってやつがあったのには参った)

 

中野京子さんは最近本屋さんでもよく目にします。調べてみたら早稲田卒の早稲田の先生(専門はドイツ文学)だったので、どんな授業かなーとシラバス検索してみる→ひっかからず。なぜ?(°▽°) でも授業受けられる人はうらやましいなーと思える内容でした!

 

あつかっている作品は22。

1 ラ・トゥール『いかさま師』

2 ドガ『エトワール、または舞台の踊り子』

3 ティントレット『受胎告知』

4 ダヴィッド『マリー•アントワネット最後の肖像』

5 ブロンツィーノ『愛の寓意』

6 ブリューゲル『絞首台の上のかささぎ』

7 クノップフ『見捨てられた街』

8 ボッティチェリ『ナスタジオ•デリ•オネスティの物語』

9 ホガース『グラハム家の子どもたち』

10 ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』

11 ベーコン『ベラスケス〈教皇インノケンティウス十生像〉による習作』

12 アルテミジア•ジェンティレスキ『ホロフェルネスの首を斬るユーディト』

13 ムンク『思春期』

14 ライト•オブ•ダービー『空気ポンプの実験』

15 ホルバイン『ヘンリー八世像』

16 ジョルジョーネ『老婆の肖像』

17 ルドン『キュクロプス

18 コレッジョ『ガニュメデスの誘拐』

19 レーピン『イワン雷帝とその息子』

20 ゴッホ『自画像』

21 ジェリコーメデューズ号の筏

22 グリューネヴァルト『イーゼンハイムの祭壇画』

 

知らん絵ばっかり、いい!これらを全部「実は怖い」という切り口で解説してくれます。高階秀爾さんの『名画を見る眼』ラバーとしてはこういう本は好きだーー

  

少しメモ。

●『ホロフェルネスの首を斬るユーディト』アルテミジア•ジェンティレスキ(女性)
画家本人の署名があるにも関わらず、こんな雄大な絵を女が描けるはずがないとの偏見によって彼女の父親作or父親との共同作品と間違えられていたというエピソード。現代では、少なくとも私は絵をみて「うまいなーー」と思ったとしても画家が女性である可能性を排除する発想はないので、おもしろい。

女流•••女性のなかま。女性。(多くは芸術家•技術家などを表す語に添えて用いる) ( 広辞苑より)

"女流"棋士とか"女流"作家、"女"医って呼ばれる分野ほどまだジェンダーフリーでない業界なんだろうな。

 

●『キュクロプス』ルドン

一つ目の怪物と横たわる女性がいる絵です。

愛が憎しみに変わるとき、たったひとつの偏った見方しかできない目は抑制を知らず、自分の破壊力がどれほど大きいかも忘れて暴走する。

 

愛において相手との距離を測れない者は確かにおぞましい。おぞましいがしかし、そのようにしか愛せない本人にとっては紛れもない悲劇である。尽きぬ憧れと絶望を抱えてガラテアを盗み視るこのポリュペモスが、恐怖を呼び起こすと同時に憐れを誘うのは、肉体には成熟していても頭が子どもなみに未熟であることが示されているからだし、彼の愛は真摯なのにその愛し方があまりに拙劣だということが伝わってくるからだ。

 

この本きっかけではないけど、奇遇にも数日前「怖い」という感情について考えていました。何が怖いという気持ちを呼び起こすのか?つきつめると源はなんなのか。可能性のある答えとして思い浮かんだものは以下です。

①未知/不知だから

法益を侵害されるから

①はずーっと思ってきたことで、例えばイスラム教についてよく知らない人がいるとします。その人の持つイスラム教のイメージはテレビで見るISのテロリストに大きく影響されて、「イスラム=テロ=恐怖」という図式になる場合なんかは、知らないことが恐怖の源なんじゃないかなと。

もっと単純なものでいくと、柳が幽霊に見えて怖いってやつです。でも太陽の下でそれがなにか「わかる」と恐怖はなくなります。

 

ただ、既知でありしかも予想の範囲内で終わるだろうことに恐怖としか言い表せない感情を抱いたことがあります。なんで?となって進んだのが②です。

 

法益とは刑法学の考え方ですが、個人的法益には例えば、身体、生命、財産、自由、名誉などがあります。これらが侵害される=不利益を被るのがいや=怖い なのでは?

 

例えば、どろぼうに入られるとお金が減るから怖い【財産】、ストーカーにあうと殺されるんじゃないかと思って怖い【生命】、など。

 

ここまでうんうんと考えたものの、友人に指摘されたのは、

吊り橋効果でわかるように、"怖さ"と"ときめき"さえ脳は誤認識してしまうんだから、源とかもっと曖昧なんじゃね?

この説にあそっかと納得してしまったので、思考終わり(笑)

 

最近時間はあるのに本読むペースが遅いので、しゃんとしようと思います。

Book Review『トリガール!』

 

トリガール!

トリガール!

 

好き度: ★★★☆☆

 

鳥人間コンテストに挑む若者たちの小説。内容はフィクションやけど、背景とか人物とかは実際のもの/ひとに基づいているところもあって、圭のモデルとなったご本人に勧められて読みました〜

 

プロットはみんなが共有してるthe青春物語なんだけども、ものづくり的な意味で勉強になった!

 

本とご本人によると、部員は60-70人とのことなのでまぁ70人とする。メインの登場人物3人はできあがった機体に乗り込んで漕ぐ/操縦する人。まったくものづくりを知らない私としては、あとの67人は設計士?と思ったけど、設計士は6人だけであとの61人は「作る人」らしい。その発想なかった。技師さんってことか。ちなみに操縦する人はエンジンに例えられて機体の一部って考えられるらしい。

 

自分にすとんと落ちる次元に引き寄せると、設計士が作曲家、技師が演奏家、的な?お互いいないと作品が成立しない補完的な関係で、お互いリスペストしあっている的な。違うところもいっぱいあって上手く言えてないけど、ものをつくるって設計して組み立てるんだっていう非常に当たり前の気づきがありました。

 

著者の中村航さんは芝浦工業大学の方なので鳥人間は身近だし、理論的なところもずいぶん実感があるんだろうなーと推測。結構描写が詳しくて「????」ってなるところが多かったです(笑)

 

小説って自分じゃない人の経験を擬似体験できるのが醍醐味ですよなーとしみじみ。

 

飛び立つ瞬間にね、ガタガタ鳴り響いていた車輪の振動が、ふっ、と消えるんだ。その瞬間、不可の種類が変わるんだ(P.48)

先輩パイロットの圭から後輩である主人公•ゆきなに対するセリフ。この感覚とか、実際に経験できるのはパイロットだけなんやけど、すごいわかる気がするし魅力的!いいなーと思ったこの表現は小説中に計3回出てきました(*゚▽゚*)

 

あと、きらめいて見えたセリフを列挙しときます。

でも、やりたいことなんて、最初はないんじゃないかな。そういうのって後からわかると思うの。きっかけなんて縁だし。楽しそうって思ったら、好奇心に乗っかってやってみるだけだよ。(P.86)

物語の序盤、工業大学に入学してやりたいことがまだ明確に見えないゆきなに、親友の和美。「やりたいことがない」という悩みを持つ方へ(笑)

 

プレッシャーや、不安や、突然の横風を恐れる気持ち。そういうものは全部、あの日『風林火山』に置いてきた。あるいは、自転車を漕ぎ続けることで、"自分への期待"や"勇気"や"覚悟"に塗り替えてきた。(P.210)

本番に向けて追い込んでいくゆきな。負の感情をどっかに「置いてくる」っていいな!

 

勇気を持って飛んでほしい。僕も勇気を出すから、君にも勇気を持ってほしいんだ。いいかい?勇気ってのは無謀とは違う。勇気は愛から生まれるんだ。(P.220)

ゆきなと一緒に飛ぶ坂場先輩へ、他の部員から。勇気と無謀は紙一重な部分もあるとわかっているけども、違う言葉として存在する以上、意味するところも完全には同じじゃないよねーという自分への激励(╹◡╹)

 

飛ぶことに対するわくわくって点では、『風立ちぬ』で零戦開発してた人とイメージが重なりました。みんながある種の美学を持っている点でも!

 

日本では9月にこの映画が土屋太鳳さん主演で公開になるそう。青春!みたいな部分ばかりフォーカスされるという危惧はありますが、私のお気に入りの表現たちが出てくれるといいなぁと思ってます。

 

終わり。