海外飛び出すことになったブログ

やっと海外に住みはじめました。ミーハーな海外フリークがthinkとdoをこつこつ記録します。

Book Review『21世紀に生きる君たちへ』

 

対訳 21世紀に生きる君たちへ

対訳 21世紀に生きる君たちへ

 

 好き度: ★★★★☆

 

尊敬する友達のおすすめ!

これは本というより手紙!本の形にまとめられた、司馬遼太郎からの手紙です。薄いし!

 

対訳ってのをみて、司馬遼太郎って翻訳もしたんやーと早とちりしたけど、じゃなくて彼の文章が英語に訳されてます。

見開きの左に日本語、右に英語で読みやすい(^◇^)

 

21世紀を生きる私たちにくれるメッセージは二つ。

①自然を敬うべし

②自己を確立せよ

 です。

 

①自然を敬うべし

 

 昔も今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらには微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。自然こそ不変の価値なのである。

これ、個人的に激しく同意であると同時に、非常に日本人的(東洋的?仏教的?やまと風?)やなぁと思いました。

 

このあいだ、シンガポールに住むエジプト人ムスリムとコンタクトとる機会がありました。

シンガポール仏教寺院で、熱心に岩に向かってお祈りしてる現地の人をみて、「ただの岩やん。意味不明!」としか思えなかったんだそう。

 

確かに"アッラーの他に神はなし"、と考える彼らには不可解でしょうねー。

 

あと、確か禅宗のお坊さんがPodcastの番組に投稿してたのが、

•日本人にとっては自然崇拝がOS、仏教神道はアプリ

一神教徒にとってキリスト教/イスラム教/ユダヤ教などはOSそのもの

というおもろい例え。

 

日本人は宗教的に無節操だとか、仏教は宗教といえないだとか、よく聞くし面と向かって言われたこともあります。

 

またキリスト教の国では、「イエスを信じない=無神論者」となってしまい、私のような全部の宗教、神ラブ♡みたいな選択肢?はないみたいです。

 

これらも全部、一神教国ではその宗教はOSであって、大前提、根幹だからこそなんだろうなと思います。

私にとっては仏教神道キリスト教もアプリでしかなくて、自然崇拝のOSのもと、共存できるし互いに矛盾しない。

 

自然は畏れ多いよねっていう気分を広めて欲しい、そうすれば人間同士もなお尊敬しあう時代がつくれるだろう、とのことです。

 

 

②自己を確立せよ

 

21世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。科学・技術が、こう水のように人間をのみこんでしまってはならない。

 

人間いたわり合いましょうねという話。

 

 

③プラス緒方洪庵の話

 

ロールモデル的な人物として、緒方洪庵が描かれています。英訳の中で美しいなと思った文章です。

For Japan inside the box, Nagasaki was like a small hole pricked open by a needle. Through that small hole, the light of the world shined in faintly. For people of those days fond of learning, that light was China and Europe. Even inside the dark box, it was possible for people, so long as one had ambition, to know about the world.

 

鎖国体制下、長崎の出島を通して得られる外の世界の文物はほんまにワクワクをもたらしたんやろうなぁと思う。素敵な時代!

 

司馬遼太郎が、時代をこえて、国境を越えて普遍的だと考えた思想がこれらです。

マラウイの農村でもこれを基本思想に生きて、現地の人からもたくさん学んできまーす。

 

それではー!